2011年5月8日日曜日

鳩山前首相が東京ガールズコレクションin北京に登場した時の状況を分析してみる

5月7日、鳩山前首相が北京で開催された東京ガールズコレクションに姿を現しました。最初の自己紹介の際、自らを「友愛の伝道師」と紹介しました。果たして鳩山さんが友愛の伝道師として、何をやってきたのかはちょっと気になるところですが、しかし、日本の政治家が中国のイベント、しかも若者向けのイベントに参加するなんてことは、今までなかったのではないでしょうか?珍しかったので簡単に分析してみようと思います。

まず、司会者が「日本の鳩山前首相の登場です」と紹介した際、会場から「おー」という歓声と拍手が上がります。会場の規模からすると歓声や拍手は小さいようにも感じますが、まさかこの人が来るとは!っというような歓声に僕には感じました。どうやら多くの若者は鳩山前首相のことを知っているようです。そして実際に鳩山前首相が登場すると、より大きな歓声と拍手が上がりました。さらに鳩山前首相が会場の観客に対し手を振ると、大きな拍手が巻き起こります。比較的好意的に受け取られているようです。

冒頭にも述べたように鳩山前首相はここで「私は友愛の伝道師の鳩山由紀夫です。どうぞよろしくお願いします」と自己紹介しています。これを通訳の方は「我就是友爱的鸠山由纪夫,请多多关照」と訳しています。これを直訳すると「私は友愛の鳩山由紀夫です。どうぞよろしくお願いします」となります。「伝道師」という言葉が入っていません。通訳の方も「伝道師ってよくわからないから、ここは省略しよう」と思い、言わなかったのかもしれません。やはり「友愛の伝道師」という意味がイマイチよくわからないってことがここでもはっきり見て取れます。

引き続き鳩山前首相はこのようなイベントを開催することによってより世界が平和になると訴えかけてます。このあたりのスピーチの間、会場はほとんど無反応でした。やはりちょっと場に合わない硬いお言葉だったのでしょうか、また通訳を通してだと伝わりにくかったのかもしれません。

次に日本の地震の話に入ります。日本は今地震と津波で厳しい状況にあると述べた後に、「私は雨天の友という言葉が好きです」と述べています。「雨天の友」という言葉を知らなかったので調べてみると「逆境の時に支持してくれる友人」という意味だそうです。僕は鳩山前首相がそう述べたことに少し違和感を覚えました。確かに中国は今回の苦難な状況の日本に対し、多くの救援物資や義援金を送り、救援隊も派遣してくれました。今回の地震によって中国人の対日観が改善したのも事実です。しかし逆を言えば、こういう悲惨なことが起きたときでしか、私達日中間は助け合うことができない、という意味にもとれてしまいます。鳩山元首相の言葉を通訳の方は「我非常喜欢一句话,就是在下雨天的时候,能见真情,就是咱们中国的患难见真情的意思」と訳しています。これを訳すと「私の好きな言葉は雨の日の時にこそ思いやる、中国で言う苦難なときこそ思いやるという意味です」となります。僕はこの“才”という単語がとても気になります。日本語で「(~して)やっと、こそ、だからこそ」という意味なのですが、この言葉を会場の方が聞いて「日本が危機的状況になって、やっと中国が助けてくれた、日中関係がよくなった。けれど日中間はこういう被災の時でしか、手を差し伸べることがない」と鳩山前首相は思っている、という風に中国の方が受け取ってしまいそうな気がしてなりません。鳩山前首相があの場で「雨天の友」という表現をすべきだったか、僕は疑問に思います。普段の日中関係は決して良くないってことを日本の政治家があの場で表明してしまっているのではないでしょうか。

最後に鳩山前首相は会場のみなさんに「ありがとうございました」と述べています。その直後に拍手が起こりました。会場の中国の方も日本語の「ありがとう」という言葉を知っているのでしょう。これはとてもいいことです。このようなイベントをきっかけにより日本に興味を持ってくれれば、嬉しい限りです。

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